江戸しぐさはコミュニティ創造術!? 〜 十当(とあたり)から学ぶ多様性

 十当(とあたり)という言葉をご存知ですか?

江戸には十人十色、出身地によってそれぞれの歴史観が違うことを意味する
言葉でもあり、江戸時代の歴史の色を表す言葉でもあります。

当時の江戸は武家屋敷社寺仏閣がなんと86%を占め
そこへ武士が50万人住み、残りの14%に土地の町方50万人が
肩を寄せながら暮らしていたそうです。

その小さなコミュニティの中で毎日の生活の工夫やルールを
持つことで、多様性の坩堝であった地域内での生き方を言語化させたのが
「江戸しぐさ」だったのです。

では江戸しぐさって??
一言で言うと「口承文化」だそうです。
親から子へ繰りかえり、くり返し伝えられてゆくもの。

1.約束は守る
  子供の頃によく耳にした「・・・嘘ついたら針千本飲ます・・・」
  で終わらずに「死んだら御免・・・」と続くのが江戸らしい。

2.見て解かることは言わない
  これは野暮なことを・・・という事ですね。

3.結界覚え
  「餅は餅屋」というように他人の領分を侵さない。
  相手を立てて謙虚にふるまう、これが江戸っ子らしい。

4.人のしぐさを見て決めよ
  30分も話せば分かる。お里が知れる。
  「親の顔がみたい・・・」なんて言葉も繋がっていたりして。

5.尊異論
  多数決で決めない、少数派の意見が正しいと思えば
  江戸商人は首を縦に振っていたようです。

6.ものの言い方
  相手をたてながら自分を謙虚にふるまう。

7.傘かしげ
  今、これをやってくれる人本当に少ない・・・
  雨の日、狭い道ですれ違うときにお互いの傘を
  八の字に傾けて傘がぶつからないようにするしぐさ

8.うかつあやまり
  あやまり上手ですね〜。
  踏まれることを怒る前にその事を避けることが
  出来なかったことをあやまる。

9.時泥棒をしない
 江戸っ子は「時泥棒は弁済不能の十両の罪」と言っていたそう・・・

10.肩書きを気にしない
  人間の本質を見る。

11.遊び心がある
  お金をかけて遊ぶのではなく腕くらべや知恵くらべなど
  ソフト面で毎日を楽しむ。

そして最後の一つ!

12.目の前の人を仏の化身と考えられるか?
  う〜ん、素敵でね。

皆さんの周りにしぐさ上手な方はいますか?
口承文化で次世代に繋げて、伝えて、背中を見せて。

そういえば・・・「素敵」は江戸の若い娘たちの造語だそうです。

では良し悪し関係なく使う「やばいっ」とか「おもしろーい」というのも
数百年後には平成の造語になるのかな・・・


※参考文献ホームページ 
NPO法人江戸しぐさ
 年齢を明確にした教育方針は大変興味深い内容です。

扇子